【格闘技】白鵬、2度目の30連勝!大横綱と肩並べた

 「大相撲初場所6日目」(15日、両国国技館
 横綱白鵬北勝力を寄り切りで下し、無傷6連勝。単独トップに立つとともに、自身2度目の30連勝を記録した。30連勝以上を複数回数記録するのは、双葉山大鵬に次いで3人目。偉大な“昭和の大横綱”と肩を並べた。5日目に土がついた横綱朝青龍は、鶴竜を寄り切り1敗を堅持。全勝だった稀勢の里大関琴欧洲に敗れ、初黒星を喫した。
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 強い。強すぎる。白鵬が“これぞ横綱相撲”という会心の相撲で、北勝力の挑戦を一蹴した。
 北勝力のもろ手突きをものともしない鋭い踏み込みから、素早くもろ差しの体勢を奪うと一気に前へ。北勝力に抵抗する暇も与えず寄り切った。「(相手が)もろ手ですからね。出足が良かった」と満足げに振り返り、「スカッとしますね」と満面の笑みを浮かべた。
 これで昨年秋場所7日目から続く連勝を「30」まで伸ばし、自身2度目の“大台”を達成した。過去に30連勝以上を複数回数記録したのは、双葉山大鵬の2人だけ。圧倒的な強さを見せつけ、昭和の大横綱に堂々と肩を並べた。
 3人目の偉業であることを聞いた白鵬は、「2人とも2場所連続全勝優勝でしょ。それとは違いますから、どうなのかな。喜んでいいのかな」とおどけて見せた。このまま連勝が続けば、名古屋場所の千秋楽で双葉山の69連勝に並ぶ。連勝への意識はないと言いながらも、「69?そうなの?」とまんざらでもない表情を見せた。
 自己記録は、昨年の初場所から夏場所にかけて記録した33連勝。朝のけいこ後には「前は(30連勝は)大きい記録だと思ったけど、そうでもないね」と余裕の表情を見せ、「去年の(年間)86勝が大きい。それがあって伸び伸びと取れている。(連勝を)伸ばせそうな気がするね」と語った。年間最多勝記録を更新した昨年の相撲が、大きな自信となっている。
 賜杯レースも単独トップに立ったが、「(意識は)ないね」と涼しい顔。最強横綱は自然体のまま、連勝記録も賜杯も手中に収める。